●与那国島(よなぐにじま)[
八重山諸島]
★日本列島最西端
●住所/沖縄県八重山郡与那国町
●面積/28.90km2
●周囲/26.8km
●標高/231.4m
●人口/1,676人(R2)・1,843人(H27)・1,657人(H22)・1,796人(H17)・1,852人(H12)・1,801人(H7)国勢調査
●アクセス/【飛行機:
与那国空港】
【フェリー:福山海運】石垣島・離島桟橋→久部良港(約4時間)
概要
★与那国島は沖縄本島から西へ約500km、台湾までの距離およそ110kmに位置する、日本列島最西端の島。
★島の中央にある宇良部岳(231m)を中心に200m前後の山々が連なり、海岸線は岩場が多く、南部は断崖絶壁が続く。沖縄特有の白い砂浜も部分的には見られるが、隆起珊瑚礁の島とは違い、どちらかというと男性的な様相をしている。
【歴史】
★15世紀の終わりごろ、サンアイ・イソバという女酋長が統治していた。とても大柄な女性で、智恵も力も有り、島民の崇拝を集めた。実在の確証は無いようだが、邪馬台国の卑弥呼のような存在で興味が湧く。
★サンアイ・イソバは16世紀の始めに宮古の勢力に攻め滅ぼされ、その後与那国を治めたウニトラ(鬼虎)も1522年に琉球の命を受けた宮古軍に敗れた。以後、与那国島は琉球の支配を受けるようになった。1609年、琉球は薩摩藩の配下になり、八重山は人頭税に苦しめられる時代が続いた。
★与那国空港の東側のトゥグル浜からは今から4400年も前の遺物が発掘されており、考古学上貴重な遺跡として注目されている。また、南側の海底から見つかった古代遺跡のような地形は1986年にダイバーが偶然に発見したもので、人為的な構造物に見えることから古代遺跡説が唱えられるようになった。その後何度か調査研究が成されているが、古代遺跡説、自然形成説両論があり、未だ決着を見ない。
【由来】
★与那国のことを地元では「ドゥナン」と言い、八重山の他の地域では「ユノ」や「ユノーン」と呼ぶ。与那国の方言は、一般的に母音は「ア」、「イ」、「ウ」の3つで、「ヤ行」が「ダ行」に変化する特徴がある。このことから、「ユノーン」が「ドゥナン」に訛ったと考えられ、「ユノ」や「ユノーン」の語源を探れば「ヨナグニ」の由来を知ることができるような気がする。
★沖縄の砂浜でよく見かける花に「
オオハマボウ」という植物があるが、この花を沖縄の方言で、「ユウナ」と言う。これは「砂、あるいは砂が盛り上がった所」という意味の「ユナ(ヨナ)」が語源だと言われており、「ヨナグニ」の「ヨナ」も同じだという説がある。つまり、昔の人が遠い海の向こうに“砂(土)が盛り上がった場所がある”という意味で、「ユナ(ヨナ)」→「ユノーン」と呼んだのが「ヨナクニ」と呼ばれるようになったというものだ。他にも、米の産地として「米(ヨネ)の国」が変化したというものや、「ヨナ」とは「境界」を指すという説などいろいろある。
【その他】
★他の陸地から遠く離れた与那国島、この島特有の生物も棲息している。世界最大の蛾「ヨナクニサン(アヤミハビル)」、日本の在来馬の中で一番小さい馬「ヨナグニウマ」、日本最大のトカゲ「キシノウエトカゲ」等々。
★与那国島は2003年、2004年、2006年にフジテレビで放映された人気ドラマ「Dr.コトー診療所」のロケ地。今でもロケに使われた診療所はそのまま残され、観光名所になっている。