福岡県の島=筑前諸島能古島
能古島
能古島地図
能古島(のこのしま)[筑前諸島]
博多湾に浮かぶ花の島
住所/福岡県福岡市西区能古
面積/3.95km2周囲/12km標高/195.0m
人口/661人(R2)・715人(H27)・810人(H22)・805人(H12)・852人(H7)国勢調査
アクセス/【フェリー】姪浜港・能古渡船場→能古島(10分)
概要
博多
博多湾の真ん中に浮かぶ能古島。井上陽水が片想いの刹那さを唄い、作家・檀一雄が終の棲家とし、そして万葉の歌人達が歌を残したロマンの島。能許嶋、能護嶋、能挙嶋、能臣嶋、乃古島、野子島、残島と多くの字が当てられてきた歴史の島。戦前までは早良郡残島村という地名だったが、昭和16年に福岡市に編入され残島村が消滅、戦後になって能古島という表記が定着した。
島名の由来として地元の風土記に「神功皇后が三韓征伐から帰国した際、この島に住吉の神霊を残し留めて異国降伏を祈ったことによる」とある。また、大言海には「ノコはヌク(抜谷・抜・崩)の転化か?」とある。名前の響きから国造り神話に伝わる「おのころ島」伝説も囁かれる。
フラワーのこ
能古島へ渡るには姪浜にある能古渡船場からフェリーで10分。朝の5時から夜の11時まで一日20本以上の便があり、都会の海に浮かぶ島らしく、毎日色々な人が訪れる。
島内のバス(西鉄バス)は南側の龍の宮から渡船場、島の中央にある展望台入口を通り、北側のアイランドパークまで通じている。船の出発時刻に合わせて運行しているので目的地がはっきりしている人にはバスが便利。徒歩だとコースが色々とあって、港からアイランドパークまで最短で40分ほどの距離をのんびりハイキングもまた楽し。タクシーは島に1台しかないので要予約。他に貸し自転車もあるので坂道に自信がある人にはオススメ。ただし、フェリーだからといって車で乗り入れるのは止めたほうがよさそうだ。道が狭いので渋滞になったり事故が起こったり、住民の迷惑にもなる。
見どころ
アイランドパーク
アイランドパーク…四季折々、色とりどりの花が楽しめる自然公園。久保田耕作という人が土地を耕し種を蒔き、一から造り上げ、昭和44年開園。ゲートボールのような「のこのこボール」やアスレチック、自然動物園、レストランや貸し別荘もある。
也良岬…北端の岬。古代には防人が置かれていたという場所。万葉歌碑や復元された烽火台があり、古代を偲びながら玄界島や志賀島を望める。
大泊海水浴場・キャンプ村…島の北東側にある300mほど続く砂浜の海岸。キャンプだけではなくバンガローもある。7~8月開村。
人石像
思索の森…この島を終の棲家とした作家・壇一雄が思索にふけって散策した森。壇一雄文学碑やオノコロ伝説をイメージしたオブジェなどがある。思索の森と自然探勝路の分岐点には道しるべと人形像が立っている。一人で散策中に出会うとちょっと不気味。
檀一雄は小説『火宅の人』を代表作とする作家で、女優でエッセイストの檀ふみさんのお父さん。1974年に能古島に自宅を購入し転居。その後、肺がんで入院するも『火宅の人』を完成させ、63歳で亡くなった。
展望台
展望台…標高195mの島の頂上にある展望台。360度のパノラマが望める。港から徒歩で約40分、普段歩きなれない人には長い上り坂は大変かも?。展望台入口というバス停があるので、都合が合えばバス利用もできる。
能古夢珈琲園…港から北へ1.2km。温室には珈琲の木やブーゲンビリア、スターフルーツ、パパイヤなどが栽培されており、能古島産のおいしいコーヒーが魅力。
能古博物館
能古博物館(亀陽文庫)…五ヵ浦廻船の資料や姪浜出身で亀門学の祖・亀井南冥、昭陽親子の資料などを展示。また、別棟の現代郷土美術館には能古島出身の画家・多々羅義雄の絵画が展示されている。
能古焼窯跡
能古焼古窯跡…明和~天明年間(1764~1787)に操業されていた藩窯。昭和63年に発掘調査されたもので博物館敷地内に保存されている。九州最大規模、福岡市内で唯一残された古窯として市の文化財に指定。
浜崎海岸
浜崎海岸…島の南端にある遠浅の海岸。季節には海を隔てた向かい側の博多のビル群を眺めながら潮干狩りが楽しめる。
白鬚神社…神功皇后が白鬚の老人に住吉神を祀るように頼んだという伝説の神社。毎年10月に催される「おくんち」と呼ばれる祭りは市の無形文化財。
のこバーガー
のこバーガー…港の総合案内所のところにある“のこの市”でお母さんが作ってくれるハンバーガー。単品450円、甘夏ジュース付で600円。そこそこボリュームがあるので男子のランチとして十分だったりする。総合案内所にレンタサイクルや貸し釣竿があるのでフェリーの待ち時間にちょっと釣りなんてことも・・・。

関連リンク

福岡市西区のこのしまアイランドパーク

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