●粭島(すくもじま)[
周南諸島]
★ふくのモニュメント
●住所/山口県周南市大字粭島
●面積/3.33km2
●周囲/3.7km
●標高/137.7m
●人口/240人(R2)・269(H27)・307人(H22)・362人(H17)・436人(H12)・475人(H7)国勢調査
●アクセス/[
防長バス]JR徳山駅(山陽本線)→粭島(34分)
概要
★粭島は徳山湾の南側を形作る大島半島の先端にある。昭和10年に完成した小瀬戸橋で本土と陸続きになった。
★古くから漁業の島として発展を見せ、特にフグの延縄漁(はえなわりょう)は有名で、その発祥地として島の入り口に「ふくのモニュメント」が建てられている。“ふぐ”ではなく“ふく”と言うのは、西日本のフグ漁が盛んな地域ではそう呼ぶことが多く、一般的には“福”を招くようにと呼ばれるようになったと言われている。また、粭島では明治期の終わり頃から遠洋漁業も盛んになり、遠く日本海や東シナ海まで出漁する船が港に並び、活気溢れる風景が広がっていた。
★石丸好助(いしまるよしすけ)は明治8年(1875)に粭島の回船業を営む家に生まれた。小さい頃から修練を積み、若くして船長となり朝鮮や北海道まで航路を広げ事業を拡張した。そして、明治40年(1907)の日露漁業協定調印を機に北洋漁業へ注力し成功を収めた。その後、社会情勢の変化により操業が困難になると昭和6年に事業から撤退し、故郷粭島へ戻り島の発展に寄与した。貴船神社にはその功績を称えて像が建てられている。
★毎年夏になると勇壮な
貴船祭りが催される。神社を出た金色の神輿は海に入り、白装束を着た若者に揉まれながらお旅所へと運ばれる。海上安全を祈願して始められ、300年以上の歴史があるという。『
貴船祭(pdf)』「
島の宝100景」。