●蓋井島(ふたおいじま)[
響灘諸島]
★山の神様と共存
●住所/山口県下関市蓋井島
●面積2.35km2
●周囲/10.4km
●標高/252m
●人口/84人(R2)・90人(H27)・83人(H22)・87人(H17)・123人(H12)・153人(H7)国勢調査
●アクセス/[
下関市渡船事務所]下関・吉見港→蓋井島漁港(35分)
概要
★蓋井島は下関市街地から国道191号線を15kmほど北上した所にある吉見港から定期船で渡ることができる。片道35分、冬は1日2便、夏は3便の運航がある。
★くねくねとした形の島。大山(252m)、金毘羅山(城山:145m)、乞月山(こいづきやま:149m)等の山々が連なり、南側の湾内に集落と港がある。
★周囲の海岸は荒波に侵食された岩場が続き、一の岩門、二の岩門などと名付けられた洞窟も見られる。また、集落から遊歩道「やまどりの散歩道」を進むと灯台へと至り、さらに金毘羅山(城山)、大山方面へと絶景を望みながらのハイキングを楽しむことができる。大山や乞月山には昭和10年代に造られた砲台やトーチカの遺構が残されている。
★蓋井島灯台は明治45年に初点灯を迎え、昭和26年に日本で初めて風力発電装置を取り入れている。今では風力発電は廃止され、風車が設置されていた鉄塔は無線塔として活用されている。
★集落の裏手には普段は誰も立ち入ることができない神聖な森がある。地元ではその森を“山”と呼び「一の山」から「四の山」まで4つに定め、6年に一度その場所に「山の神」を迎えて人と神様が一緒に食事をする神事が執り行なわれる。島民は4つの組に分かれ、それぞれに山の神を迎え、そして無事に山へ帰ってもらうための準備をする。国指定有形民族文化財、市指定無形民俗文化財。『
「山ノ神」神事(
島の宝100景)』。
★島内からは古墳時代から平安時代にかけての集落遺跡(筏石遺跡)が発掘されている。