●手島(てしま)[
塩飽諸島]
★幻の香川本鷹
●住所/香川県丸亀市手島
●面積/3.41km2
●周囲/7.1km
●標高/217.1m
●人口/22人(R2)・30人(H27)・40人(H22)・54人(H17)・72人(H12)・91人(H7)国勢調査
●アクセス/[
備讃フェリー]
【フェリー】
丸亀港→
広島→小手島→手島(1時間30分)
【旅客船】丸亀港→広島→小手島→手島(1時間2分)
[
海上タクシーイーグル][
にじ観光]
概要
★丸亀港の北約21km、手島は水島灘に浮かぶ島。南東約2kmに塩飽諸島のなかで面積が一番大きい讃岐広島、南西約1kmには同諸島の有人島のなかで一番小さい小手島がある。
★上から見ると羽を広げた蝶のような形で、北部に最高峰の尾方山(標高217.2m)、南部に140m前後の山々が連なり、中部のくびれた入り江に集落がある。
★平家の落人が住み着いたといわれ、戦国時代に水軍の拠点となった。江戸時代には人名(にんみょう)制度のもと廻船業が発達した。明治期に人名の制度は廃れたが、優秀な大工を多数輩出した。戦後の漁業制度改革や高度経済成長による社会変化で島を離れる人が増え、昭和35年の国勢調査で553人だった人口は、平成を迎える頃には100人ほどになり、同22年には40人となった。
★急激な過疎化で戦後主産業となった葉たばこの栽培は見られなくなったが、近年では利用されなくなった畑にヒマワリを植えたり、幻のトウガラシと言われる「香川本鷹(ほんたか)」の栽培が始められるなど活性化が試みられている。
見どころ
金輪寺(きんりんじ)…真言宗の寺。本尊は「木造薬師如来坐像」(11世紀)。両脇に「木造持国天立像」と「木造多聞天立像」(ともに10世紀頃)がある。また、16世紀末に朝鮮から持ち帰ったといわれる「絹本著色涅槃図」などの所蔵がある。いずれも市の文化財。
忽爾山蓮華院 安養寺(あんようじ)…真言宗の寺。本尊の「木造阿弥陀如来坐像」は12世紀前半のものと言われており、当時の仏像彫刻様式である定朝様(じょうちょうよう)の特徴を示す貴重なもの。また、鎌倉時代前期のものと思われる石造宝塔も残されている。ともに市指定文化財。
制札場(せいさつば)…江戸時代、本島の塩飽勤番所からの触書や掟書、法度などを掲示した本造瓦葺の建物。かつて塩飽諸島には24の御札場を教えたが、今では本島・櫃石島と手島だけにしか残存していない。市指定有形文化財。
手島自然教育センター…平成元年に手島小・中学校が廃校になり、その施設を利用したもの。臨海学校や企業の教育研修の場として広く利用でき、自炊での宿泊もできる。事前に予約すれば1人でも宿泊可能。