●小佐木島(こさぎじま)[
芸備群島]
★アート島構想
●住所/広島県三原市鷺浦町須波
●面積/0.5km2
●周囲/3.2km
●標高/75.7m
●人口/5人(R2)・6人(H27)・11人(H22)・13人(H17)・22人(H12)・33人(H7)国勢調査
●アクセス/[
マルト汽船]
三原港→小佐木島(30分)
概要
★小佐木島は佐木島の北約300mに浮かぶ小島。南東の入り江に静かな港と集落がある。昔から漁業は振るわず秋になると斜面の畑でミカンが黄色く輝く。過疎が進み島民のほとんどがお年寄り。この島から生活の音が消えるのもそう遠くないかもしれない。
★島内から古代の製塩土器が発掘されている。江戸時代の宝暦7年(1757)には山守が置かれた。大正から昭和の始めにかけて造船の島として賑わいを見せる。昭和30年代には人口が140人程に達し、海水浴場に子供が遊ぶ景色が見られた。日本が経済成長期を向かえると、島から都会へと人口流出が始まり、しだいに空き家が目立つようになる。
★1991年7月終わりの暑い日、14歳の少年と16歳の少女が体罰を理由に鉄のコンテナに閉じ込められ熱射病で命を落とすという事件発生(
風の子学園事件)。当時の小佐木島の人口は26人。静かな島での出来事だった。
★2009年、地域再生プロジェクト「小鷺島ビオアイル計画 -Kosagijima BIO-Isle Project -」が発足、自然とアートで情報配信し地域活性化をめざす。
[見どころ]
明治27年に初点灯を迎えた白亜の石造・
小佐木島灯台。
明治時代の「板図(船の設計図)」が残されてる
荒神社(穀津神社)。
●宿祢島(すくねじま)[
芸備群島]
★裸の島
●住所/広島県三原市鷺浦町須波
●面積/0.007km2
●周囲/0.4km
●標高/29.8m
●人口/無人島
概要
★宿祢島は小佐木島の東約850mに浮かぶお椀を伏せたような小島。島内からは先土器時代から縄文時代にかけての石器が発見されたり、天平2年(730)に宿禰神社が創祀されたという伝承があり、存在感がある。
★昭和36年にモスクワ映画祭でグランプリを受賞した映画「裸の島」の舞台。監督・新藤兼人、主演は乙羽信子、殿山泰司。小さな島で暮らす夫婦と子供二人。毎日毎日隣の島から水を汲み、小舟で運び、桶を天秤棒で担ぎ、島の斜面を登り頂上の畑に水を撒く。喜びがあり、悲しみがあり、そしてまた毎日の生活が始まる。生きるということ、無声映画ではないが、台詞がほとんど無いことがかえって心に響く。