●江田島（えたじま）［安芸群島］
★海軍兵学校の島
●住所／広島県江田島市江田島町
●面積／30.12km2●周囲／約36km●標高／399.5m
●人口／8,494人（R2）・8,024人（H27）・10,674人（H22）・12,824人(H12)・14,130人（H7)国勢調査
●アクセス／［瀬戸内海汽船］［上村汽船］
【定期船】広島（宇品）港→切串港（25分）／呉ポートピア→切串港（15分）／呉港（中央桟橋）→小用港（20分）
【車・江田島バス】呉市内→音戸大橋→倉橋島→早瀬大橋→東能美島→江田島（約60分）
★東京築地にあった海軍兵学校は1888年（明治21年）8月1日に江田島に移された。移転の理由は、俗世間から隔絶された環境でより一層の教育と鍛錬を施し、海軍のエリート士官を育てることだった。さらに、江田島周辺の入り組んだ地形は軍用艦を停泊させておくのに適していたことも理由の一つだった。
★明治政府が推し進めた富国強兵策は、日清・日露の戦争を経て更に軍国主義的機運が高まり、そのまま昭和の大戦へと突入していく。その中で海軍兵学校は時代の頂点を目指す若者を育てる独特の機関として存在感を示すようになり、江田島はその代名詞にもなった。
★数々の優秀な人材を輩出してきた海軍兵学校は終戦の年に閉校。そしてその施設は戦後米軍に接収されたが、昭和31年には返還され横須賀にあった海上自衛隊術科学校が移転された。現在は海上自衛隊第一術科学校、幹部候補生学校、特別警備隊等が置かれ、戦前の大講堂や赤レンガの旧生徒館なども残され当時の面影をしのばせている。
★江田島の海上自衛隊の施設は随時無料で見学ができるが、都合により見学休止になることもあるので事前に確認が必要（第１術科学校）。
★江田島はクマン岳（400m）や古鷹山（376m）を中心に山がちで平地が少なく、特産品は山の斜面を生かして栽培されるミカンやネーブルなどの柑橘類、入り江で養殖される牡蠣やクルマエビが挙げられる。
★かつての海軍兵学校の生徒達が鍛錬の場とした古鷹山には毎年春になると10万本以上の桜が花を咲かせ、呉湾や江田島湾が望める頂上まではハイキングコースになっている。
★入り江が多い江田島には切串干潟、小用干潟、荒代干潟等の干潟が多く、４～９月にかけては潮干狩りが楽しめる。また、秋には観光ミカン園でのミカン狩も人気。