●八幡浜大島(やわたはまおおしま)[
宇和海諸島]
★シュードタキライト
●住所/愛媛県八幡浜市大島
●面積/[大島]0.75km2、[地大島]1.04km2
●周囲/6.4km
●標高/166.8m
●人口/244(H27)・295(H22)・359人(H17)・417人(H12)・505人(H7)国勢調査
●アクセス/八幡浜港→大島(25分)[
田中輸送]
概要
★八幡浜市と西予市の市境の岬、頃時鼻(うどのはな)の沖合いに浮かぶ島。見方によっては一つの細長い島のようだが、周囲300mほどの三王島を挟んで、北に大島(沖之大島)、南に地大島(地之大島)が続き、無人島の粟ノ小島や砂洲で繋がる貝付小島など、大小5つの島を合わせて「大島」、または「八幡浜大島」と呼ぶ。
[大島]…標高167mの三能山(みのうやま)が作る急斜面が海まで続き、平地は少なく東側の海岸に沿って集落がある。寛文9年(1669)の開島以来イワシ漁で栄え、近代にミカン栽培など農業の導入もあり人口が増加。昭和30年頃には1,200人を数えたこともある。
★明治8年に小学校、昭和22年には中学校が開校。ともに昭和30年代半ばに生徒数がピークを迎えたあとは減少が続き、平成21年3月に小・中学校は廃校。現在は学校の建物を利用して「大島産業振興センター」が運営されている。
[三王島(さんのうじま)]…大島と地大島の間にある高さ21mの小島。山王神社を祀り、島全体が神域とされている。島内にはウバメガシの群生が見られ、樹齢500年以上ともいわれる巨木は市の天然記念物。
★大島、三王島、地大島の間は橋と細い道で繋がっており、歩いて行き来ができるようになっている。
[地大島(じのおおしま)]…標高128m、面積が一番大きくミカン畑などの耕作地として利用されている島。大島開島の700年以上前、天慶の乱(939年)で瀬戸内海を荒らし回った藤原純友が要塞にしていたと言われている。
★南端の大入池(おおにゅういけ)は夫婦龍が棲むという伝説があり、竜王池とも呼ばれ、ほとりには静かに竜王神社が佇んでいる。また、絶滅種の「ニホンカワウソ」が棲息していると話題になったこともある神秘の池。
★大島の南西海岸から地大島の北西海岸約1.8kmにかけては
「シュードタキライト」が観察できる日本でも数少ない場所として平成16年(2004)に国の天然記念物に指定される。地震で地層がずれるときに生じる摩擦熱で岩が溶け、急に冷えて固まった断層岩がシュードタキライトで、古い時代の地震の痕跡を示すものとして「地震の化石」とも呼ばれている。大島地区公民館や八幡浜市民図書館入口に切り出したものが展示してある。