●魚島(うおしま)[
魚島群島]
★財宝伝説
●住所/愛媛県越智郡上島町魚島
●面積/1.37km2
●周囲/6.5km
●標高/169.5m
●人口/138人(R2)・168人(H27)・190人(H22)・244人(H17)・265人(H12)・287人(H7)国勢調査
●アクセス/因島・
土生(はぶ)港→
弓削島→
豊島→高井神島→魚島・篠塚港(約1時間)[
上島町時刻表]
概要
★魚島は今治市の東北東約30kmに浮かぶ離島。周囲の高井神島や江ノ島などと魚島群島を成し、因島・土生(はぶ)港からの定期船でおよそ1時間という隔絶感がある海域に位置する。
★斜面が海岸線まで続き、北側の入江に港と集落がある。
★歴史は古く、弥生式土器出土、5~6世紀の祭祀場跡から古代朝鮮との関係を思わせる遺物出土。室町時代は沖ノ島と呼ばれ村上水軍の出城が置かれていた。江戸時代には流刑地。
★南北朝時代に新田義貞の忠臣として活躍した
篠塚伊賀守重広が興国3年(1342)の世田城の合戦の敗北で、この島へ移り住んだと言われており、隠し財宝伝説などが残されている。
★産業は漁業が中心、特に近海での鯛網漁は有名。現在は高齢化による後継者不足や環境変化で漁獲量が減少するなど課題をかかえている。
見どころ
亀居八幡神社…元禄6年(1693)創建。総檜造り、銅板葺の社殿は魚島の繁栄を思わせる立派なもの。境内の
宝篋印塔(ほうきょういんとう)は篠塚伊賀守の供養塔だと伝わるもので国指定重要文化財。
道福寺…篠塚伊賀守が住んだと伝わる場所に建てられたもので、以前は篠塚寺と呼ばれていた。本尊の木造地蔵菩薩は極彩色に彩られた精緻な造りで、「沖ノ島五右門平吉弘」と記されている。
篠塚公園…村上水軍の見張所があった所。また、篠塚伊賀守が財宝を隠したと言われる場所でもある。現在は桜やあじさいなど季節の花が咲く静かな公園。
城山展望台…標高147mの展望台。かつては村上水軍の城が築かれていたところで、見晴らしがいい。
大木海水浴場…防波堤で繋がった小島がポイント。
開発センター…鉄筋6階建ての建物。会議や研修などに利用されることが多く、宿泊もできる。4階には郷土資料館があり、大木遺跡や高井神島の浦遺跡から出土された土器や歴史を伝える古い資料がたくさん展示されている。
●江ノ島(えのしま)[
魚島群島]
★鯛が群れた
●住所/愛媛県越智郡上島町魚島
●面積/0.53km2
●周囲/2.9km
●標高/130m
●人口/無人島
概要
★魚島の東約3kmに浮かぶ無人島。
★南端の吉田磯は江戸時代末期、上納米を積んだ薩摩の御用船吉田丸が座礁し、沈んだ米に鯛が群がったと言われるところで、鯛の好漁場として知られている。現在の漁獲高は減少しているが、明治30年前後には1網で数万尾があがったという記録があり、明治40年に大漁記念碑が建てられた。
★かつては魚島からの出作が行われていたこともあり、東部に港がある。