●小大下島(こおげしま)[
関前諸島]
★石灰岩の島
●住所/愛媛県今治市関前小大下
●面積/0.90km2
●周囲/3.3km
●標高/117.6m
●人口/26人(R2)・23人(H27)・32人(H22)・33人(H17)・65人(H12)・80人(H7)国勢調査
●アクセス/[
せきぜん渡船]
[客船]
今治港→
宗方港→
大下港→小大下港(51分)/
岡村港→小大下港(7分)
[フェリー]今治港→大下港→小大下島(1時間10分)/岡村港→小大下港(12分)
概要
★小大下島は関前諸島の真ん中に位置し、西に岡村島、東に大下島が間近に迫る周囲約3kmの島。北東部と南東部が小高く、中央の僅かな平地に集落がある。
★江戸時代には定住者はなく、西半分を岡村島、東半分を大下島の入会地として薪や木材の伐採、また石灰岩が多く見られたことから江戸時代後期にはその採掘が行われていた。明治期になり近代化が進むと石灰の需要が高まり、第一次大戦後には大手セメント関連企業が進出。そして昭和30年頃の最盛期には旅館やパチンコ屋ができたり、芝居興行が行われるなどの活況を呈していた。しかし、良質の石灰石の枯渇や販売価格低下で次第に採掘は斜陽となり昭和52年8月で工場閉鎖に至った。一時期600人以上を数えた島の人口は減少の一途を辿り、いつしか過疎と高齢化が進み、草むらに埋もれる工場跡だけが賑やかだった頃の名残をとどめている。
見どころ
★島の中央にある池は石灰岩の採掘跡から水が湧き出て池になったもので、かつての採掘業者の名から「
かね源水源池」とも呼ばれ、岡村島へ送水管で水が供給されている。白と緑のコントラストが美しい。
★レンガ造りの煙突や倉庫跡など石灰岩の採掘が盛んだった頃の廃墟が点在。
石灰工場跡、石窯跡、石粉の工場跡など。
★集落の裏山を登ったところにある
山神社は鉱山の安全と繁栄を祈願して建てられたもので、地元では「さんじんさん」と呼ばれている。