●琵琶島(びわじま)
★遺跡が眠る弁天島
●住所/長野県上水内郡(かみみのちぐん)信濃町大字野尻琵琶島
●面積/0.002km2
●周囲/0.7km
●標高/674m
●人口/0人(H17)・0人(H12)・0人(H7)国勢調査
●アクセス/
野尻湖定期船「雅」
概要
★長野県の北部にある野尻湖は周囲約16kmで、長野県では諏訪湖に次いで2番目に大きい湖。琵琶島はその野尻湖の北西部に位置し、島内には神社や大きな鳥居があって弁天島とも呼ばれている。住人はいないが、祭事が行われたり定期船のコースにもなっているので一般の人も上陸して神社に参詣することができる。
★野尻湖は上信越高原国立公園に指定される観光地の一つとして知られているが、1948年に北西部の湖畔から4万年前のナウマンゾウの化石が発見されたことで考古学的にも注目を集めた。1962年に始められた発掘調査はその後も定期的に行われ、ナウマンゾウと旧石器時代の人々の関わりが明らかになる等の成果もあげられている。そして、琵琶島からも旧石器、縄文、弥生時代の土器や石斧、石鏃などの遺物が発掘されており、古代人の足跡を辿る多くの資料が見つかっている。
★島の中央にある宇賀神社は天平2(730)年5月の創建だとされ、僧・行基が御神体を安置したと伝えられている。倉稲魂命(うがのみたまのみこと)、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)、大己貴神(おおなむちのかみ)他13柱を祭神とし、一の鳥居には勝海舟の揮毫による額が掲げられている。境内を少し登った所には野尻湖で没した上杉謙信の家臣・宇佐美定行の墓がある。
★琵琶島には明治11年に対岸と繋がる橋が架けられたが、10年ほどで朽ちてしまった。現在は野尻湖を周遊する観光船が15分程島に停泊し、宇賀神社の参拝ができるようになっている。