●日出島(ひでしま)[軍艦島]
★クロコシジロウミツバメの繁殖地
●住所/岩手県宮古市崎鍬ヶ崎
●面積/0.09km2
●周囲/2km
●標高/58m
●人口/無人島
●アクセス/[
みやこ浄土ヶ浜遊覧船]浄土ヶ浜→ローソク岩→夫婦岩→潮吹穴→姉ヶ崎→日出島→浄土ヶ浜(40分)
概要
★名勝・浄土ヶ浜の北約2kmに位置する無人島。日の出の方角にあることから名が付いたとされる。表面はアカマツやヤダケが覆い、周囲は人の侵入を拒むような断崖が続いている。台形状の島影から軍艦島との異名があり、戊辰戦争の宮古湾海戦や日露戦争時に敵艦と間違えて発砲されたという話もある。
★日出島は日本では確認が難しいとされる「
クロコシジロウミツバメ」の日本最大の繁殖地として1935年に国の天然記念物に指定されてた。しかし、1960年代半ばには25,000ツガイ(番)の繁殖があったとされているものが、1994年に約800ツガイ、2006年の調査では148ツガイという結果が出ており、2012年の環境省レッドリストでは絶滅危惧 IA類(CR)に分類される鳥になっている。これは同じくこの島で繁殖を続けるオオミズナギドリとの競合やネズミ被害による減少だが、三陸海岸に大きな被害をもたらした東日本大震災での影響も心配されている。
★陸中海岸国立公園を代表する景勝地とされる浄土ヶ浜。浄土ヶ浜桟橋から遊覧船に乗れば、日出島を間近に見ることができる。海鳥の楽園・日出島は極楽浄土を守る要塞のようだ。