●樺島(かばしま)
★井戸の大うなぎ
●住所/長崎県長崎市野母崎樺島町
●面積/2.22km2
●周囲/8.0km
●標高/127m
●人口/422人(R2)・528人(H27)・610人(H22)・707人(H17)・834人(H12)・911(H7)国勢調査
●アクセス/【
長崎バス】長崎駅→樺島(1時間10分)
概要
★長崎市の中心から長崎半島を南下し、突端の野母崎から脇岬へ向い、赤い樺島大橋を渡り、中之島を経て堤防を渡ると樺島に上陸できる。長崎駅からおよそ30km、車で約1時間、路線バスも通じている。
★全体的に山がちで平地は少なく、周囲は断崖が多く、北部の入り江に民家が集中している。集落の路地を歩くとあちらこちらに井戸を見かける。もともとは「川場島(かわばじま)」と呼ばれていたのが縮まって「かばしま」になったという話があるくらい水が豊富だ。
★現在の樺島漁港は一本釣や巻網漁の漁船が並ぶ静かな漁港だが、中世は風待ち、潮待ちの港として賑わった。深い入り江は波が静かで、さらに飲料水が豊富なことから船が身を寄せるには最適な港だった。明治から昭和50年頃までは石炭産業が盛んで、三池炭鉱や天草炭田の石炭を運ぶ船がたくさん寄港して発展を見せた。
★この島の名物はなんと言ってもオオウナギの「うな太郎」。漁港から程近い場所にある直径1.5mの古井戸に棲む巨大ウナギ。このオオウナギ、どうやってこの井戸に棲むようになったのかは不明だが、大正12年にはオオウナギ生息地の北限ということで町の天然記念物に指定された。因みにオオウナギというのは私達が食べているウナギとは種類が違うようで、同じウナギ科だがオオウナギ(和名)という種類の魚だそうだ。和歌山県や千葉県でも確認されているので樺島が北限ではなくなっているが、熱帯性の珍しい生き物の生息地として国の天然記念物に指定されている。
★樺島の「うな太郎」は年に一度井戸から出されて身体測定が行われる。2010年10月の測定では体長179cm、胴回り45cm、体重12.6kgだった。この「うな太郎」は8代目で30歳前後だそうだ。オオウナギの寿命は40年程らしいので、まだまだ長生きしそうだ。井戸の中の「うな太郎」を見るのは難しいが、近くの水槽に同じオオウナギが飼育されていて、そちらはいつでも見学できるようになっている。
※8代目「うな太郎」は2011年2月24日に亡くなりました。
★南部の樺島灯台は初点灯が昭和7年で、高さ15.2mある。周囲は公園として整備され、集落から灯台まで数本の道が通じている。灯台公園まで車でも行けるが、ゆっくり景色を楽しみながらのハイキングは気分がよさそう。
関連リンク
長崎市/樺島ニュース
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