広島県の島備後群島加島
加島
尾道加島図
加島(かしま)備後群島
かつては豪商の庭園
住所/広島県尾道市向東町
面積/0.42km2周囲/2.9km標高/109m
人口/0人(H17)・0人(H12)・2人(H7)国勢調査アクセス/チャーター船
概要
加島は“しまなみ海道”が通過する向島の南東約1.5kmに位置する無人島。田島、横島百島などと共に備後灘に浮かび、中央に聳える九頭竜山の稜線が緩やかに海岸まで続いている。
室町時代までは長く無人島だったと思われるが、北端の城の鼻という地名が思わせぶりで、中世には村上水軍の山城があった可能性もある。江戸時代には花茣蓙(はなござ)の生産で認められた尾道の豪商泉屋・松本家が別荘地として利用していた時期があり、最も繁栄した寛文年間(1661~1672)には庭園「麗々園(加嶋園)」を造り、多くの文人墨客を招き、「蹴鞠」や「曲水の宴」を催していたと言われている。泉屋松本家は松本重政から10代重致まで加島に栄華を残した。
松本家の没落後、新たな移住者が島の開拓を行い歴史を繋いできた。戦後人口が50人を超え、昭和30年から40年代にかけての海水浴ブームで客が押し寄せたこともあるが、ブームが去ると人口も減り続け、平成の時代になると自給自足の生活を営むご夫婦2人が暮らすのみとなり、同9年に無人島になった。
加島郷の砂浜
東側の浜にはボートを横付けできる桟橋があり、シーズンになると島を訪れる人で賑わうこともあるが、かつての庭園は跡形もなく藪に埋もれ、それを知る人さえいなくなってしまった。

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