●鹿島(かしま)[
安芸群島]
★石積み段々畑
●住所/広島県呉市倉橋町
●面積/2.64km2
●周囲/9.3km
●標高/229.2m
●人口/258人(H27)・324人(H22)・?人(H17)・455人(H12)・512人(H7)国勢調査
●アクセス/[倉橋交通(
呉市公共交通機関]
[バス]桂浜温泉館~室尾~鹿老渡~鹿島小学校~宮ノ口(約30分)
概要
★倉橋島の県道35号線を南下、鹿老渡(かろうと)の集落に差し掛かった所を右に折れ、鹿島大橋を渡ると広島県最南端の有人島「鹿島」へ至る。
★鹿島と橋で繋がる鹿老渡は、江戸時代の参勤交代で潮待ちの湊として利用されたことで発展を見せたが、300mの瀬戸で隔てられた鹿島は取り残された存在だった。
★標高230mの山を中心に斜面が海岸線まで迫り、江戸時代は倉橋島からの出作りや採草地としての利用はあったものの、農耕地として不向きだったことから定住には至らなかった。
★鹿島に定住が始まったのは幕末の文久年間(1861~64)の頃だといわれている。周囲の海が好漁場だったことから漁業が栄え、明治期になるとイワシ網漁やタコツボ漁で活況を呈するようになり、次第に人口も増えていった。島の東側は崖が続き、西側に瀬戸、家之元、砠之元(はえのもと)、宮ノ口の4つの集落がある。
★定住が始まり斜面の土地の利用が工夫されるようになる。地すべりが起きないように石を積み、その上に出来た僅かな土地を畑にする。ずっと繰り返されてきた石積はいつの間にか山の頂にまで届き、ミカンやキャベツ、ブロッコリーなど季節の野菜や果物が彩りを添える。段々畑は主に宮之口漁港の裏手に見ることができる。