宮城県の島牡鹿諸島田代島
田代島
田代島
田代島(たしろじま)牡鹿諸島
犬がいない
住所/宮城県石巻市田代浜
面積/3.14km2周囲/11.5km標高/94.8m
人口/43人(R2)・62人(H27)・81人(H22)・112人(H17)・130人(H12)・147人(H7)国勢調査
アクセス/[網地島ライン
【高速船】石巻港→大泊港(35分)→仁斗田港(8分)
【フェリー】石巻港→大泊港(50分)→仁斗田港(10分)
概要
日本には八百万の神々が祀られており、猫神様も全国的にちらほらと散見される。田代島には昔いたずら好きの山猫がいて、漁の魚を盗んだり、人間に危害を加えたり化かしたり、悪さの程がひどかったので、それを鎮めるために猫を祀ったという伝説がある。それがいつの間にか猫は大漁を招くと言われ、大切にされるようになり、猫の天敵である犬は敬遠され、猫が多いというより犬がいない島になってしまった。島の中ほどにある猫神社には招き猫が祀られている。
田代島は牡鹿半島の西側に位置し、南三陸金華山国定公園に含まれる。砂浜は少なく島の周りはほとんどが断崖になっていて奇岩が多い。波が絹糸のように岩に纏わりつき、それが日光に曝されキラキラと美しかったことから、昔は“多曝島(たざらしじま)”と呼ばれていた。
漁業が中心で、幕末から明治の初め頃までは大型定置網の大謀網(だいぼうあみ)が盛んで、宮城県でも有数の漁場だった。北に大泊、南に仁斗田と二つの集落があるが、普段はどちらも人影はまばらで、人より猫の数が多い。過疎と高齢化が進む島。
島の周りはほとんど岩場だが、仁斗田港の近くに人工海水浴場の田代島ポケットビーチがある。島では唯一安心して海に足をつける事ができる場所かもしれない。
仁斗田港を徒歩で15分ほど南下するとマンガアイランドがある。宮城県は漫画家石ノ森章太郎の出身地でもあることから、石巻市をマンガの街にしようという構想が持ち上がり、その一環として田代島にマンガアイランドが造られた。漫画家の里中満智子さんやちばてつやさんがデザインしたロッジがあることで知られている。
南端にある三石観音というのは、昔この地に金に輝く十一面観音が流れつき、それを島民が祀り信仰したと言われているもので、ここには古ぼけたお堂がある。巨大な岩が三つあるので三石(みついし)と呼ばれているが、その岩の上を観音様が馬に乗って上陸した時に付いたと言われる窪みがある。
西側にある「音が洞」は、洞窟に波がかぶると音が鳴るというので名が付いたようだが、島の乙女がここで大タコを見つけて足を一本づつ持ち帰ったという伝説もある。
北側にある二鬼城崎は“にげしろざき”と読む。平安時代後期に起こった前九年の役(1051年~1062年)に敗れた安倍氏の残党が逃げ隠れ住んだと言われるところで、“逃げ城”とも呼ばれている。また、教育センターの裏手にある“八兵衛壇”というのは、10基前後の塚がある所で、安倍氏の残党が貴重な品を埋めたという伝説もあり、そこを掘り起こすと祟りがあると地元の人から恐れられている。
島の守り神「猫神社」』「島の宝100景」。

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