福島県の島翁島
翁島
翁島(おきなじま)
湖面に浮かぶ唯一の島
住所/福島県耶麻(やま)郡猪苗代町大字翁沢
面積/0.07km2/周囲/1.5km標高/536m
人口/無人島
アクセス/[磐梯観光船twitter]や近くの港からボートで近づく
概要
会津磐梯山の南麓には広さ103.9km2、国内で4番目に大きい猪苗代湖が水を満々と湛えている。翁島はその猪苗代湖にある唯一の島で、北西側の湖岸にくっつきそうに浮かんでいる。
水面から22mほどの高さの平たい島だが、標高は536m。標高とは「東京湾の平均海面を基準(標高0m)として測られる高さ」(国土地理院)で、標高514mの猪苗代湖から22mの高さにある翁島の標高は536mということになる。
翁島が現在のような島になったのは、2万年くらい前のことだと思われている。猪苗代湖自体は20~30万年前には存在していたようだが、面積は今の半分くらいのもので、原猪苗代湖という名称が付けられている。その後の磐梯火山の噴火による地殻変動で湖面が上下し、2万年くらい前に現在のような形に落ち着いたようだ。
翁島という名前の由来もいろいろと語られている。「長い間この地に老夫婦が住んでいたことに由来する」というものや、「“おきな”という名の娘が、水を欲した弘法大師に飲み水を与えて持て成したことで、磐梯山が噴火した時に娘が住んでいた場所だけ水没を免れて島になった」というものなどがある。
19世紀の始めに編纂された『新編会津風土記』には、この島に長い間老人が住んでおり「翁明神」という祠があったことや、重想という真言宗の僧が「室生寺」を建てたという話、元和年間に興海という僧がこの島に暮らしたことなどが書かれているという。
翁島はあまり目立たない小さな無人島だが、かつては島だけではなく周囲を含めて翁島村という村が存在していた。昭和30年に猪苗代町と合併したことで消滅してしまったが、今でも近くを走るJR東日本の磐越西線には「翁島(おきなしま)駅」という駅がある。
近くには黄熱病の研究で知られる「野口英世記念館」や磐梯観光船乗り場がある。

関連リンク

猪苗代町猪苗代観光協会

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