静岡県の島毘沙子島
毘沙子島
下田湾
毘沙子島(みさごじま)
黒船と並ぶ大きさ
住所/静岡県下田市外ケ岡
面積/0.0015km2周囲/0.15km標高/6.5m人口/無人島
アクセス/伊豆急下田より徒歩15分、遊覧船乗り場の目の前
概要
伊豆半島の南部、須崎半島に包まれた下田湾は温暖で波静かな良港として発展してきた。江戸時代には江戸と大阪を行き来する千石船の風待ちの湊として賑わい、18世紀には「出船入船三千艘」と言われるほどの繁栄を見せた。そして幕末の1854年、日米和親条約が締結されたことで最初に開かれた港がこの下田港だった。ペリー率いるアメリカ艦隊が入港、そしてペリーが立ち去った後はプチャーチン提督を乗せたロシア艦ディアナ号が入港し、翌年、日露和親条約も結ばれている。
遊覧船サスケハナ号
毘沙子島は「まどが浜海遊公園」 の桟橋の目の前にある小島で、岩場に赤い鳥居があるのが目印。桟橋からは黒船を模した遊覧船サスケハナ号が出航し、毘沙子島や犬走島の横を通過して下田湾を周遊している。
実際の蒸気船「サスケハナ」は、神奈川条約調印後すぐにマカオへと舵を取ったため、代わりのポーハタンが旗艦として下田へ入港している。つまり、サスケハナは下田を訪れてはいないということになり、遊覧船の名前はポーハタンとすべきだったのかもしれないが、いずれにせよどちらの船も長さは遊覧船のおよそ3倍、排水量は20倍以上もある巨大なもので、当時の日本人を驚かせるには充分なものだった。
開国という重大事件を目撃した毘沙子島だが、この小島自身の物語はあまり残されてはいないようだ。同じ下田湾に浮かぶ犬走島(いぬばしりじま)は“犬ワシが棲む島”というのが名前の由来として伝えられているが、毘沙子島の名前はどこから来たのか? 犬走島に倣って“ミサゴが居た”のが由来だとするのはどうだろう。ミサゴというのは鷹(タカ)の仲間で「魚を獲るタカ」として古くから知られる鳥だ。毘沙子島の森はいかにもミサゴが巣を作りそうな深い緑をしている。
下田では毎年5月の第3土曜日の前後3日間に黒船祭が開催され、開国当時の様子を再現した演劇や楽隊コンサート、海上花火大会などが行われる。この花火大会の時には毘沙子島が打ち上げ場所の一つになり、夜の下田湾に大輪の花を咲かせる。

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